「革命歌」

嗚呼革命は近づけり 嗚呼革命は近づけり
起てよ白屋襤褸の兒 醒めよ市井の貧窮兒
見よ我自由の樂園を 蹂躙したるは何者ぞ
見よ我正義の公道を 壞廢したるは何奴ぞ
壓制橫暴迫害に 我等は何時まで屈せんや
我脈々の熱血は 飽迄自由を要求す
我等に自由なからずば むしろ墳墓を選ばんと
我が同胞は露國にて 絕叫しつつあらざるか
春爛漫の花さへも 權門勢家の爲に咲き
秋玲瓏の月さへも瑤臺朱閣の爲に照る
我が子は曾つて戰場に 彼等の爲に殺されき
老いたる父もいたましく 彼等の爲に餓死したり
ああ積年の此の恨み 委か爭で報いで止むべきや
我等は寒く飢ゑたれど なほ團結の力あり
ああ起て、君よ、革命は 我等の前に近づきぬ
農夫は鋤鍬とつて起て 樵夫は斧をとつて起て
坑夫はつるはしとつて起て 工女は梭をとりて起て
森も林も武裝せよ 石は何故飛ばざるか
我等の眥血下つては やがて染めたる赤色旗
高く揭げて慘虐に 反逆すべく絕叫せよ
ああ革命は近づけり ああ革命は近づけり