良く磨いだ白米を水に浸し、少量の飯を布袋に包み同じ容器に浸す
一日一回浸けた袋を揉む
三日程度置き、甘酸っぱい香りがしてきたら、水(菩提酛)と米を分け、米を蒸す
蒸した米を30度程度に冷やしてから麹を混ぜ、取り置いた菩提酛と水を加える(初添え)
一日一回かき混ぜ、二日程度置く
白米を蒸し、30度程度に冷やしてから麹と水を混ぜ、加える(中添え)
翌日も同様に仕込む(留添え)
一日一回かき混ぜ、一、二週間発酵させた後、布巾などで漉して出来上がり
菩提酛には乳酸菌と酵母が含まれ、乳酸菌の生成する乳酸が雑菌の発生を抑え、麹の分解酵素により生成された糖を酵母が分解しアルコールが生成される。(並行発酵。)また、米・麹の投入を複数回に分けることにより、糖度及びアルコール度数の高さによる酵母への影響を抑えて、度数の高い酒の製造を可能にしている。(複発酵。)一部では、発酵を安定促進させるためにイーストを加えたり、少量のヨーグルトを加える事もある。なお発酵途中には炭酸ガスが発生するため、密閉容器で作る場合は、時折ガス抜きするにしても耐圧性のある容器が望ましい。密閉できない容器の場合は、雑菌が入ると腐敗するため、注意を要する。使用する水は、一度沸騰させた湯冷ましか井戸水(ミネラルウォーターも可)を使用する。
加熱殺菌処理されていない生酒であるため、保存は難しいとされ、もろみを濾した後は冷蔵し、早めに消費しないと、雑菌が繁殖するなど、すぐ飲用に適さない状態になると言われている。
尚、濾した物を暫く沈殿させ、上澄み、中澄みと分けてくみ取る場合があり、上澄みで透明感があるほど良いともいわれている。