「
誹風 柳多留全集[新装版]」ほしい。157,500円[分売不可]か。うーむ。
水を賣り波を受け取る繁盛さ *寬永通寶の裡面は靑海波。
そこが江戸一荷の水も波で賣り
さすが江戸水をかついで波を取り
井戸端へ人の噂を汲みに行き
一ト焚くゆる釜の下下女なみだ
出替の蹟を濁さぬ水一荷
出代はりや明日は何國の水を汲み
出して置く振舞水のこころざし
暑き日なればくみてこそ飮め
水甁に夜這にかかるのん太郞 *飮兵衞。
流し元肥立つた女房笑ふなり
七りんへ武運つなたき鑄鍔也
◎女房のいけん一分が薪を積み
たどんの火碎けばしばし紅絞り
ともし火が消えて岩戸の恩が知れ
親に菜嫁の茶漬けは孝のもの
噓と餅つく覺悟する年の暮
黑く白く二度汚れると春になり
口紅のほんのり嫁の雜煮箸
鰯迄女房さかさに値を付ける *しわい
さしみざら浪におろしのはなれ嶋
錢を嚙むやうだと刺し身女房喰ひ
鹽引の切り殘されて長閑なり
蒲燒の謎を亭主は晚に解き
圍女は鰻一串猫の椀
下女大根五百三ほどに打ち *纖蘿蔔=千六本、下女は無骨。
◎きうり切り母はあへたりもまれたり *久離切る
◎色を賣る茄子も三九で年が明け
*三九茄子(九日茄子)で節季あけ、遊女は二七で年明け。
女房の第二の好きがカボチヤなり
まくわふり壹つよぢよぢ持つてくる
ふろしきをとくとかけだすまくわうり
行水へふりの匂ひをどぶりうめ
◎早蕨もまだ光陰の握りつめ
蕎麥切に(湯豆腐に)海苔さらさらと押しもんで *船辨慶
重ばこのすみでとどめを芋刺され
◎うすづみの竹をしやうじへ月がかき
女房の獻立ぜつぴ芋を入れ
樽の七りんで燒いてる八里半
節分に嫁は納戸で豆を足し
松茸の値に椎茸は反り返り *椎茸髱=奧女中
奈良漬けのをの字慇懃無禮也
饅頭に楊枝が付いて喰へぬなり *用事=月信
三日月でざんす主さへ承知なら