長野縣松本深志高等學校校歌一
蒼溟遠き波の涯
黑潮たぎる絕東に
たてり大和の秋津洲
光榮の歷史は三千年
その麗しき名を負へる
蜻蛉男兒に榮あれ
二
時の流れは强うして
この世の旅は長けれど
自治を生命の若人は
强き力に生きる哉
山河秀でしこの鄕に
礎固し我が母校
三
曉こめて鳴り出でし
時代の鐘を身にしめて
世の先驅者の名に恥ぢず
心を磨き身を鍛へ
移らふ星をかがなべて
守るも久し深志城
四
朝に仰ぐ槍嶽に
深き眞理を探りつつ
夕筑摩の野を行けば
胸に充ちくる想華あり
嗚呼學術の香に集ふ
契りも深き友九百
五
古城空しく苔古りて
濁世の波は高けれど
淸き心の一筋に
志あるますらをは
自治の大旗飜し
前途遙かに望む哉
大正十一年(明治三十五年)