バルセロナでのオリンピック開会を伝える新聞を読みつつ中央線にゆられ、車内で木村北村両氏と合流す。松本、新島々、バスと乗りつぎ、ずっとウイスキーをのんでいたが、いつしか寝てい、12:00上高地着。白樺にさえぎられて日差しは柔らかく、行き交う観光客や学生服を眺めながら握り飯をふたつ食う。眼前にそびえるは穂高。峨々だの巍々だのとはこの迫力か。13:00発。ざくざく汗を流し、梓川を横目にひたすら歩く。胃が空になり、岩でも食いたいと真顔で話しあう。16:30横尾山荘着、幕営す。川で水を浴びる、吐く息まで冷たくなるようだ。「おまえら、青年はカレーハンバーグを食わねばならぬ」と木村が真摯に主張するので、メニューが決まる・・・