今日からふたたび大教室。中央線の朝はいい。黎明を振り返っても,名残の星を眺めてもすがすがしい。生徒たちの猛烈なやる気に追い立てられるように,クリスマスから昨夜までをノンストップで走りきった。何やらもうふた月くらい生きたおもいがする。今朝からセンター終鈴までが峻険なるもうひとやま,その先はおもいおもいの単独行になる。
いまアタマに詰めこんでいるお勉強なんて,君はほどなく忘れてしまう(それもすっかり。うけあう)。でも,カラダに刻みこんでいるその時間は,おとなになった君をも支えつづける。それもうけあう。さあ,ここがおしこみどころ。口をついて出てくる願書を,どこまでもくいさがる記述答案を,一塗入魂のマークシートをつくろう。耳から数式の煙がのぼるまで,鼻から英単語がこぼれるまで勉強しよう。わからぬことはきけ。わかったら,できるまでやれ。つきあうから。
君はいま,払暁の山路をただ歩く。うっすらと稜線がみえなくもない。頂はまだ見えない。それでいい。ただ歩け。