覚悟すると目と耳が瞬間的にひらく。映画のスローモーションのよう
とっさのおもいは、2人称(目前・意識上)・1人称・3人称の順
安堵は、1人称・2人称・3人称の順
情報時代の災害 阪神大震災の時はポケベル?違うこと変わらぬこと?
災害時に電話は通じぬ。メール維持のため予備電池を持つ
おのれいざの場合、処分すべき書類・保険金の受け取り等を明確にしておく
登山・階段昇降よい、足腰・空腹・寒さ・持続・自信になっている
100ハイよかった、100キロは休んで30時間、東京横浜33キロは10時間?
赤十字と消防署の救命講習よかった、助ける人助けられる人に「何かしますか?」といえる
職務への尽力、助け合い、声のかけ合い、街の秩序、帰宅困難者への施設開放
商魂のたくましさ、飲食店の対応、余震の中パチンコ店に並ぶ人々
今日、自分ができることは何か 明日以降は
興味と関心だけですごした18年の後、阪神大震災がおきた。生と死を分かつ運はあろう、また判断もあろう。しかしとにかく、あの人たちのように、自分もいま死ぬかも知れぬ、そう気づいた時、不実な実学志向は消え、私は興味と関心のやまぬ歴史学に志望を定めた。1浪2中退3入学4留の9年と、山こえ谷こえ教壇に立つ9年、さまざまなご縁とおたすけと、そして震災で死んでいった受験生たちの命をうけとって、私はいま死ぬかも知れぬとおもいながら、ひたすらわがままに生きてきた。先ほど、目のまわるようなうねりの中で、私はいま死ぬかも知れぬとおもった。体中を18年と18年がごうごうと突き抜けていった。おもう必要などなく、いま死ぬかも知れぬ私は、ありがたくも生きている。好きなビールをのんでいる。東京に戻れれば、今夜もまたやりがいのある仕事をする。春に始まる初めての事どもも、すべて私の興味と関心である。明日以降、死は痛々しくあらわれてくるだろう。そして、数字になってゆくだろう。私は生きている。ご縁とおたすけとをいただき、命をいだいて、私はただごうごうと生きてゆこう。