Waseda Weekly 第871号 Jun.10,1999 「雑感」
今年度の早慶戦はまことに素晴らしかった。夕暮れの神宮からワセダまで高歌放吟、おうおうと雄叫びをあげつつ、もろてを振りつ、陶酔の絶頂のなか夜の薄墨は十号館の前で、我がはらからと肩組み都の西北を歌えば、両頬は熱い涙に溢れていました。
あの日ほど、何もかも空っぽにして叫び、あれほど深く、我らがワセダを誇った日はありませんでした。勝利の美酒にも、大いに酔いました。しかし私は、ワセダとワセダの人々、そしてワセダである自分に、恍惚となるほどに酔いしれていました。わがままに、またあからさまに、何かを愛することのできる時間、これを青春と呼んでよいものなら、私はこの青春をこの先、恥ずかしげもなく誇り続けるのでしょう。
(教育4年 里憲治)