つたわることば
by sato_ignis
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詩集の文庫本一冊と財布だけもって、
中村氏は、ふらりと新宿にあらわれた。
あいかわらずでうれしくなる。
食後のコーヒーと、詩と映画の話を
味わいながら、「被告山杠爺」を思い出し、
松下育男の詩を、何編かくちずさむ。
そうだ、 ミッドナイト・プレス かおう。
「棚」 松下育男
休みの
朝
棚を上の方につくった
のせなければならないこまごました物たちが
下の方にあふれてきたからだ
次の日から
出勤のため毎朝
棚の上からとびおりるのが
つらい
「顔」 松下育男
こいびとの顔を見た
ひふがあって
裂けたり
でっぱったりで
にんげんとしては美しいが
いきものとしてはきもちわるい
こいびとの顔を見た
これと
結婚する
帰り
すれ違う人たちの顔を
つぎつぎ見た
どれもひふがあって
みんなきちんと裂けたり
でっぱったりで
これらと
世の中 やってゆく
帰って
泣いた
by sato_ignis
| 2004-10-11 05:40
| 詩
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